エスコンフィールド両翼はなぜ短い？設計の特徴とメリットを解説

エスコンフィールド北海道は、2023年にオープンした北海道日本ハムファイターズの新本拠地球場です。

この記事では、エスコン フィールド両翼の大きさや特徴について詳しく解説します。

両翼の距離は何mなのか、東京ドームとの比較をはじめ、なぜエスコン フィールド両翼は狭いのか、その理由にも触れます。

また、フェンスの高さやメジャーリーグをモデルにした設計の特徴についても紹介。

さらに、サッカーもできるのかや、両翼の開閉費用はいくらかかるのかなど、気になるポイントを分かりやすく説明します。

両翼は何m？東京ドームとの比較

エスコンフィールド北海道の両翼は、左翼が97m、右翼が99mです。

この距離は、プロ野球の基準として最低限必要な距離を満たしており、特に右翼は99mで、一般的な規定に沿った設計です。

一方、東京ドームは両翼100mで、エスコンフィールドと比較するとやや広めになっています。

中堅の距離に関しては、エスコンフィールドが121m、東京ドームが122mで、ほぼ同じと言えます。

このように、エスコンフィールドは両翼がやや短めであるものの、プロ野球の試合には十分対応しています。東京ドームと比較すると若干コンパクトな印象ですが、それがエスコンフィールドの独自性を引き立てる特徴となっています。

なぜ両翼が狭いのか？

エスコンフィールド北海道の両翼が比較的狭い理由の一つは、設計上の特徴と観客の臨場感を重視した結果です。

左右非対称のデザインを採用しているため、左翼の距離は97mとやや短めになっています。これは、選手と観客の距離を近づけ、フィールド全体にダイナミックな視覚的効果をもたらすための工夫です。

また、球場全体の形状が直線的で、左中間や右中間の膨らみが小さいことも、両翼が短く感じられる理由の一つです。

さらに、フェンスの高さも札幌ドームと比べて低く設計されており、ホームランが出やすい環境が意図的に作られています。これにより、観客によりエキサイティングな試合展開を楽しんでもらう狙いがあります。

フェンスの高さはどのくらい？

エスコンフィールド北海道のフェンスの高さは、場所によって異なります。

最も低い部分は2.8mで、これは日本プロ野球の球場ではかなり低い方に属します。

一方で、場所によっては6.8mと高くなる部分もあり、エリアごとに変化のある設計となっています。

特に札幌ドームのフェンスが一律5.75mだったことを考えると、エスコンフィールドはバリエーションに富んだフェンスの高さが特徴です。

フェンスの高さが低い部分があることで、ホームランが出やすい球場としての特性が際立っています。

打者にとってはホームランを狙いやすく、観客にとってもエキサイティングな試合展開が期待できる球場です。ただし、これにより守備側にはチャレンジングな面も増え、打球判断がより重要になります。

左中間の特徴とは？

エスコンフィールド北海道の左中間は、一般的な球場と比べて膨らみが小さいという特徴があります。

左中間の最深部は109mであり、これは他の球場に比べてコンパクトな設計となっています。

左右非対称の形状が採用されているため、左中間からセンターにかけてのラインが直線的で、広く見えるエリアが少ないのが特徴です。

このデザインは、左打者にとって打球を飛ばしやすくする要因となり、特にパワーヒッターには有利な環境です。

また、左中間の膨らみが小さいことで、守備の動きにも独自の工夫が必要となるため、守備面での戦略が重要になります。

メジャーリーグ球場がモデル？

エスコンフィールド北海道は、メジャーリーグの球場をモデルにして設計されています。

特にアメリカのスタジアムのように、観客がフィールドにより近づく設計や、開閉式屋根の導入、天然芝の使用などが特徴的です。

これにより、観客が選手との距離感をより身近に感じられるよう工夫されています。

また、左右非対称のグラウンドデザインや、フェンスの高さを変えることで、メジャーリーグのようなダイナミックなプレーが期待される環境を提供しています。

さらに、スタジアム内にはブルペンが観客席に隣接しており、選手の準備や練習の様子を間近で観察できる点も、メジャーリーグの球場に似た要素です。

こうしたデザインは、日本の従来の球場にはない新しい観戦体験を生み出しています。

サッカーもできるのか？

エスコンフィールド北海道は、野球専用のスタジアムとして設計されており、サッカーの試合を行うための施設ではありません。

以前、日本ハムファイターズが使用していた札幌ドームは、サッカーとの併用スタジアムでしたが、エスコンフィールドはそれとは異なり、野球のために最適化された球場です。

このため、フィールドのサイズや設計も野球向けに特化しており、サッカーを行うためのスペースや配置がない点が特徴です。

ただし、エスコンフィールドは多目的に使用できる施設を含む「Fビレッジ」という大規模な複合施設の一部であり、他のエリアではスポーツイベントやエンターテイメントが開催される可能性がありますが、スタジアム自体でのサッカー開催は想定されていません。

ドームではない？開閉式の特徴

エスコンフィールド北海道は、ドーム球場ではなく「開閉式屋根」を持つスタジアムです。

開閉式屋根の最大の特徴は、天候に応じて屋根を開閉できることです。天気の良い日には屋根を開けて自然の光を取り入れ、悪天候時には屋根を閉めることで快適な観戦環境を提供します。

開閉式屋根のもう一つの利点は、天然芝を使用していることです。

開放的な環境の中で芝を育成するため、屋根を開けることで太陽光や風通しを確保し、より質の高いフィールドを維持することが可能です。

また、観客にとっても屋外での開放感を楽しみながら観戦できるというメリットがあります。これらの機能は、従来のドーム球場とは異なる新しい観戦体験をもたらしています。

両翼の開閉費用はいくらかかる？

エスコンフィールドの両翼部分の開閉自体にかかる費用は、電気代は2～3万程とサンスポで紹介されていますが、正確な金額は公表されていません。

ただし、開閉式屋根の運用コストとしては、電力消費やメンテナンス費用が主な支出項目となります。

一般的に開閉式屋根の運用には、1回の開閉で数百万円のコストがかかるとされていますが、これは球場の規模や屋根の構造によっても異なります。

また、エスコンフィールドは新しい技術や設計を取り入れているため、エネルギー効率や運用コストを抑える工夫がなされている可能性があります。

例えば、開閉式屋根の操作は、試合の日程や天候に応じて効率的に行われるため、無駄な開閉を避けることがコスト削減に寄与していると考えられます。

総括

• エスコンフィールドの両翼は左翼97m、右翼99m
• 両翼は東京ドームよりやや短めの設計
• 中堅の距離はエスコンフィールドが121m、東京ドームは122m
• 両翼が狭い理由は、観客との距離感を重視した設計
• 左右非対称のデザインで、フィールド全体の形状が直線的
• フェンスの高さはエリアごとに異なり、最も低い部分は2.8m
• 最大で6.8mのフェンス高があり、エリアごとの変化が特徴
• ホームランが出やすい球場設計になっている
• 左中間は109mでコンパクトな設計
• 左中間の膨らみが小さく、守備に独自の戦略が求められる
• メジャーリーグ球場をモデルにした設計
• 開閉式屋根を持ち、天候に応じて開閉可能
• 天然芝を使用し、屋根を開けて芝を育成できる
• 野球専用スタジアムでサッカーは開催されない
• 開閉費用は具体的な額は不明だが、数百万円かかる可能性